よくあるご質問

杭基礎関係

1m3あたり1000kgの普通ポルトランドセメントを使用したセメントミルクを作液したいのだが、その時の作液水の量を教えてほしい。
普通ポルトランドセメントの真比重を3.16とすると1000kgの容量は、1000/3.16≒316ℓであり残りが水量です。
よって1000ℓ-316ℓ=684ℓです。
因みにこのセメントミルクのW/Cは68.4%ということです。
既成杭工法や土留めのH鋼打設時に 玉石、砂礫層に遭遇し、高止まりが懸念される。
良い解決法はないでしょうか。
削孔液にベントナイトを添加し、高粘性なベントナイト液もしくはCB(セメント・ベントナイト)液にして砂礫を浮かせ沈降を遅らせる処方が賢明です。
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高粘度のCB(セメントベントナイト)液を作液したいと思っている。
配合は練上がり200ℓあたり高炉Bセメントを60kg、ベントナイトを10kgを考えているが練水(水道水)は何ℓ必要でしょうか。
高炉Bセメントとベントナイトの真比重をそれぞれ3.04、2.60とすると、高炉Bセメントの容量は60kg/3.04≒19.7ℓ、ベントナイトの容量は10kg/2.60≒3.8ℓとなり、残りが練水の176.5ℓです。
因みにそのCB液の硬化後の一軸圧縮強さはσ28≒1.0N/mm2です。
アースドリル工法で掘削中、孔内の安定液が急激にゲル化の様相を呈してきた。
原因は何でしょうか、また良い対処法はないでしょうか。
孔内の安定液が急激に劣化(ゲル化)することなど稀な現象ではありますが、昨今比較的よく耳にします。
まず安定液に悪影響を及ぼす要因を大別すると、①セメント系のCaイオンと②海水に含まれる塩分(NaイオンとClイオン)であります。
ここで後者の海水の影響か否かを考えるとNoであろうと推測されます。
なぜなら安定液が海水の影響を受けた場合、概ねゲル化よりも希釈される方が顕著に現れ、むしろ安定液は薄まります。
一方で、セメント系で汚染された土壌を掘削すると、まさに急激なゲル化反応を起こすでしょう。
昨今のよくある事象では流動化処理土などで埋め戻した土壌を掘削するケースが多く見られ、時折このようなゲル化ケースがあります。
そのような場合はゲル化を解膠させる必要がありますので、孔内に直接分散剤を添加する処方が賢明です。
但し、急激に粘性が低下する危険性がありますので逸水層など崩壊、肌落ちが危惧されるポイントは保護するよう注意して下さい。
事前にセメント改良土壌、または流動化処理土置き換え土壌であると情報があれば、安定液にあらかじめゲル化抑制剤(分散剤)を添加処方しておくことで、ゲル化の程度が低減、抑制されます。
杭打設前に ディープウエルの施工をすることになったため、掘削添加剤グアガムを段取りしてほしい。
またその配合量を教えてほしい。
グアガムは天然高分子でありますので、厳密にいうとその時々により溶液粘度には違いがありますことを前提にご説明します。
掘削深度にもよりますが、溶液粘性をFV値35~40秒程度を目指して作液するならば、概ね溶液濃度は0.5%(5kg/m3)程度でよいと考えます。
荷姿は25kg/袋になっております。
※回収されたグアガム溶液をそのままアースドリル杭用安定液の作液水に使用することは避けて下さい。
ベントナイトが凝集反応し上手く懸濁しません。
基本的には廃棄処分を推奨します。
ベントナイト安定液を今から作液するのですが、練水とする水道水が入手できません。
近くの生コン工場から水を運んでもらうのですが問題はないでしょうか。
基本的には水道水、工業用水、綺麗な川の水ならばほとんど問題なく作液水に使用できると考えます。
但し、生コン工場に依頼するときにご注意いただきたい事項が2点あります。
①生コン車ミキサーの洗い水でないこと。(Caイオン満々です)
②生コン車のミキサー内を綺麗に洗浄した後であること。(一発目は汚染水であることが多い)
アースドリル掘削残土(流れ出る掘削ズリ)を素早く搬出したいのですが、良い改質材はないでしょうか。
思いつく方法として以下の方法があります。
①一昔前は生石灰を使用し、強制的に水分を蒸発させ含水量を低下させる方法(生石灰の水和熱は高熱で消防法的に宜しくない)
②セメント系固化材で固化反応を待つ(即出しは厳しい)
③生石灰とセメント系の複合型(危険性も低下、即出しも比較的可 若干割高)
④高分子系の改質材 『ポリデラックP』で吸水させ土砂を塑性化(中性系、低添加量、即出し可、比較的高価)
⑤高分子系+鉱物系複合改質材 『セパットソイルS』で吸水させ土砂を塑性化(新製品、中性系、即出し可、若干割高 比較検討余地あり)
推奨商品: ポリデラックPセパットソイル S 固化材・地盤改良材へ
表層部の地盤改良を予定しているが、対象土が軟弱な粘土質・有機質土のようである。
推奨する改良材を教えてほしい。
是非とも当社にて事前配合試験をご依頼ください。
セメント系、石灰系、そして複合系など 目標強度にあわせて試験を実施いたします。

薬液注入関係

珪酸ソーダのJIS号品 と 液粘度の関係を教えてほしい。
粘度 1号 >2号 >3号 >4号 >5号 
昨今の無機系注入剤は硫酸系の硬化剤を使用した中性系の注入剤が主流だが、現存するアルカリ系無機系注入剤となる硬化剤は何が残っていますか。
過去はアロン、セキスイなどが主流でしたが、原料の高騰で硫酸系に変わってきております。
現存するのは「三興コロイド化学株式会社」のサンコーポールシリーズ、「三菱ケミカルインフラテック株式会社」」のエヌタイトシリーズに幾種類かあります。
最近有機系溶液型の注入剤も採用頻度は減ってきているが、現存する注入剤を教えてほしい。
有機系に関しましては現状使用が認められております。
エチレンカーボネート系とグリオキザール系との2種類が主となっています。
前者の製品は「三興コロイド化学株式会社」のサンコーポールPSVシリーズがあり、後者の製品は「三菱ケミカルインフラテック株式会社」」のエヌタイトスーパーシリーズがあります。
懸濁型薬液注入剤で浸透性が良く、耐久性のある薬剤があれば教えてほしい。
懸濁型薬液注入剤は基本的には地山の間隙には浸透しにくいとされているが、超微粒子スラグを主材とした浸透型の薬液注入剤が数種類あります。
これらの主材は微粉な鉄鋼スラグからなっておりますので、基本的には恒久性能を持ち合わせたものであるとされています。そして、水ガラスを反応剤とするパターンと非水ガラス系のパターンがあります。
水ガラスを使用すると恒久性がないのではと思われますが、そこは特殊水ガラス系でありアルカリ溶脱が極めて少ない反応剤となっております。
薬液注入で使用する3号珪酸ソーダの積算価格を教えてほしい。
薬液注入剤は、主剤側と硬化剤側からなる2液型の薬剤であり、この2液がショットされ硬化して初めて製品になります。
したがって主剤の珪酸ソーダ単体での積算価格は公表されおりません。
主剤と硬化剤とで練上がり単価をℓ単価として公表されております。
薬液の種類・用途別に価格設定されており、例えば「溶液型瞬結タイプ」、「懸濁型瞬結タイプ」といったようになっております。
地盤改良工においては、事前に改良土から六価クロムが溶出しないように施す必要があると思うが、薬液注入工でも必要なのでしょうか。
平成12年3月に国土交通省直轄事業を対象に通知されたことにより、セメント系並びにセメント系固化材を使用した改良土においては、事前に「六価クロムの環境庁告示第46号試験」を実施し、土壌環境基準を満足する必要があります。
通達の対象は国交省だけでなく、農水省、日本道路公団なども同じく通達がだされています。尚、原則地方自治体や民間工事は対象ではありませんが、それぞれの指針を周知する必要があります。
薬液注入工事においてはというと、基本的にセメント系を使用する工事においては対象となりますが、原則として土壌と混合しない場合は対象外であり、薬液注入工の場合浸透して土壌と混合が起こると想定されるとその義務を要します。
ただ、セメント系の懸濁型薬液注入剤は浸透しない瞬結型の薬剤であるため、対象外とされていることが多い模様です。
先のQ&A「懸濁型薬液注入剤で浸透性が良く、耐久性のある薬剤があれば教えてほしい。」で紹介しました「懸濁型恒久性浸透型注入剤」は 非セメント系で構成されておりますので対象とならないと認識しております。
参考資料: 国土交通省 「六価クロム」
薬液注入工、ジェットグラウト工において、現場にて作液水が海水(または海水混じりの地下水や川の水)しかないが使用して良いものでしょうか。
原則的には清水(水道水、工業用水など)が好ましいです。
薬液注入は化学反応にて硬化(ゲル化)をコントロールしているので 絶対的に「不可」となります。
そもそもA液作液時に水ガラスが海水と反応し白濁します。
一方、ジェットグラウト工の硬化ミルクには使用出来なくはないと考えます。
むしろセメントミルクの発現強度は塩分により増進すると言われています。
但し、遅延剤の働きは化学反応であり若干のズレが生じると思われるので、使用時は十分な検討をいただく必要があります。
CB液、エアーミルクなどは使用不可と考えてください。
工場の軒下が空いてきており地中に空洞があるようだ。空洞充填したいが良い材料はないでしょうか。
このような空洞充填においては、セメントミルクやCB液のように硬化に時間を要するものは不適と考えます。
しっかりとゲル化が調整出来て限定注入することが可能な薬剤が適していると考えます。
このような充填材は半ば恒久性が求められる。また、水ガラス系で無いほうが好ましいため「TM-Gフィラー」という当社製品をお勧めします。
TM-Gフィラーには瞬結タイプ(10秒)、緩結タイプ(60秒)があります。
硬化主材のA材は高炉スラグ系、そしてゲル化剤のB材は特殊なアルミニウム系副産物の薬剤(pH中性)が主成分で、ともに副産物から生成されたエコロジーな商品です。

推進関係

泥濃式推進工において 作泥材に使用する目詰材「アトムブロック」の添加方法を教えてほしい。
「アトムブロック」に限らず、目詰材の添加順序としましては一番最初に添加するようにして下さい。
特に「アトムブロック」は、清水への分散性は極めて鋭敏ですが、粘性のある液体への分散性は悪く充分に水を吸収してくれません。
作液時の要領としましては、ミキサーへ給水中に添加していただきますと給水完了時には充分に分散された状態になっておりますので、その後すぐに作泥材の添加が可能となります。
泥濃式推進工施工中硬い粘土地盤に差し掛かった際にジャッキ速度が低下し面板が滑っている感じがする。
加泥材で対応したいが良い添加剤はないでしょうか。
日本全国、その地域によって地山の種類は千差万別であることは周知のことと存じます。
中でも粘土地山に関しては大別過ぎるとは存じますが、
①硬い粘土
②強烈な粘性土
③柔らかい粘土
に大別してみました。掘進に難儀するのは①や②の地山だと思いますが、正直なところ特効薬は無いといっても過言ではありません。
とはいえ、対処する必要がありますので当社としては、㋐分散剤系、㋑凝集剤系、㋒併せ技、㋓滑材系といった薬剤で対応していただいております。
㋐分散剤系においては水に溶解して送るだけですが、添加量が多いほど粘土質土の分散効果は増大します。
㋑凝集剤系につきましては、粘性土を凝集させる(ふやかすイメージ)効果を期待します。この反応には 土粒子の性質と凝集剤のイオン性や分子量により違いがあります。また、㋐の分散剤系とは違い、添加量も多ければ良いと言う訳ではなく、当社の経験上では低粘度溶液の方が良い傾向だと感じております。
一方㋓滑材系においては、排土的に苦労しているケースなどに界面を活性化させる効果を狙っています。
いずれも清水に溶かしたこの溶液のみを送泥していただくのが良く、作泥材(加泥材)の注入量(率)が増加することはどうしても否めないと考えます。
薬剤の添加量、溶液濃度ですが、それぞれに違いはありますが、概ね0.1~1.0%までの範囲でお試しください。
㋐分散剤系 :SARARIクリーンSPハイフロー
㋑凝集剤系 :クリーンSP-HSP-01クリーンSP-HP
㋓滑材系 :SP-R
中込、管閉塞などにCB液(セメントベントナイト液)を使用しているがブリージングが発生する。
1)ブリージングが極めて少ない
2)ポンプ圧送も可能
3)貧配合(低強度)モルタル
4)水中打設が可能
上記の内容を満たす材料はないでしょうか。
『TM300zeroをお勧めいたします。
ご質問の内容すべて網羅しており、さらに低発熱性なので塩ビ管を溶かす心配もありません。
また、低セメント製品(主たる材料は高炉スラグ)であるためいわゆる低炭素(CO2)製品です。
何と言ってもプレミックスされておりますので、取扱い(作液)が簡単な手間いらずな商品です。
詳しくは当HP巻頭「技術と工法」をご参照下さい。
粘土層を泥水推進(シールド)工法にて掘削中、掘削ズリ(回収泥水)の泥水比重、粘性が上昇しフィルタープレスでの効率が下がっている。
PACに代わる泥水処理添加剤はないでしょうか。
格段に効率が良くなるといいたいところですが、比較的効率UPを目指せる処理薬剤があります。
『ソイルフレッシュ』(メーカー栗田工業㈱)をお試し下さい。
当社営業マンとメーカー技術者も御使用の際はアシストさせていただきます。

シールド関係

2液性可塑性裏込(クリーンバック工法)にて 充填性を考量しゲルタイムを遅め(15秒)に設定してしているが、もう少しゲルタイムを早めたい(ー5秒)がどうすれば良いでしょうか。
A液(固化材側)とB液(水ガラス側)のショットバランスを変更するとゲルタイムは変動します。
例えば、A:B=8:2の容量比から9:1に変更するとゲルタイムが早まります。逆に7:3に変更するとゲルタイムは遅くなります。
つまりB液の水ガラスを減らすと早くなりますが、固化材量が増えるので強度も増加傾向になり、逆にB液を増やすと遅くなりますが、固化材量が減るので強度は下がります。
但し、極端にB液を減らすとゲル強度が弱まり、増えるとゲルが強まり可塑性状が失われますので要注意です。
傾向としてご理解ください。
泥土圧シールド掘進中、軟弱地盤なのでほとんど清水に近い加泥材で掘進出来ており排泥もスムースではあるが、マシンヘッドが下がり傾向にある。
精度修正したいが良い方法はないでしょうか。
強制的にマシンヘッドを持ち上げるには、マシン前胴下部から固結型の滑材と称する「クリーンFDⅡ型」を注入してみてはいかがでしょうか。
本来は推進工法に使用する2液性の固結型滑材ですが、ゲルタイムが30~60秒に調整しておりますので地山の隆起を期待した限定注入が可能な薬剤です。
なお、注入設備に関しましては当社営業マンまでご相談ください。
シールド工掘進中一時的に掘進停止させる必要が生じたため切羽とマシンチャンバー内へ自立性且つ硬化しないものを充填したい。
良い配合を提案いただきたい。
「TGC工法」を推奨いたします。
「TGC」は【タチバナ・ゲル・コントロール】の略称で、任意にゲル強度を調整できる鉱物系可塑性充填材です。
多様なケースで使用できる充填材で、砂礫地盤の掘進においては泥漿材としても抜群の機能を発揮します。
処方については当社営業マンにご相談ください。
シールド二次覆工においてエアモルタルを検討している。
設備も含めた材料提案をいただきたい。
任意のエア量、任意の強度、現場打設条件に相応した配合並びに設備を提案させていただきます。
エアモルタルの打設方法には①元発泡方式と②先端発泡方式に大別されますが、さや管の配置条件にもよりますが 大量、長距離施工であれば②の先端発砲方式が適しています。
エアモルタル骨材においてはベントナイトや粉末粘土(クレーサンド)さらには微粉末骨材として『TMパウダー』も用意しております。
メインの起泡剤においては、各種界面活性剤メーカの製品を取りそろえておりますので多様なニーズに対応可能です。
泥土圧シールド掘進中であるが、どうも地山の互層が原因か掘進量が安定しない。
加泥材で対応できないでしょうか。
砂礫層には高粘度な加泥材が好ましく、粘土シルト層には低粘度の加泥材が好ましい。
両方に対応するには この薬剤の添加をお勧めします。
その薬剤とは・・・・



ぜひ当社営業マンにご相談ください!!
自動作液設備や、注入設備はどのようなものが準備できますか。
自社保有機として、作液用バッチプラントと注入システムは、大小合わせると60セット程度あります。
これ以外にも各種サイロ、タンク、ホッパー、気泡発泡装置、粉体空気輸送装置、裏込同時注入管などニッチ領域ではありますが、多様な機械を取り揃えております。

その他

立花マテリアルには茨城工場があるようだが、何の工場なのでしょうか。
『茨城製造事業所』は茨城県の中央工業団地に2017年に開設いたしました。
土木建設材料のブレンド工場であり、自社製品の製造の他、お客様からのブレンド受託も賜っております。
先日立花マテリアルの機材センターで、ミキサーが八角形のプラントを見たが何処の製品でしょうか。
「さすがお目が高い!」あのミキサーは 当社の関連子会社である『近江機工株式会社』のミキシングプラントです。
ミキサー内に攪拌用邪魔板がないので固化材などの洗い残しが無く、もちろん攪拌精度においては8枚の邪魔板があるがごとく効率が良好で、高評価をいただいております。
自然由来の重金属汚染(含有)土壌を不溶化する材料はありますか。
「TMガード」「TMロック」が代表的な不溶化材です。
しかしながら、重金属の土壌の不溶化は個々の対象土壌の性質により異なることが常であり、基本的には、目的(各種重金属の不溶化、中性域、強度確保)に応じた処方や材料を案件ごとにご提案させていただいております。
是非ご相談ください。
e-セメダスのこと教えてください。
地盤改良工の品質管理では、施工後に採取したサンプルの強度を確認しますが、 結果を得るまでに通常1週間を要します。
本システムでは 塩酸溶解熱法を用いて、 地盤改良土に含まれる固化材の量を計測します。
事前(配合試験時)に作成した検量線と、施工時に採取するサンプルを用いた測定結果の関係からセメント混合量を推定します。
測定時間は3分程度で、施工中に結果を得ることができます。